2005年01月06日

競馬法改正

 今年から競馬法が改正され、8頭立て以下でも馬連とワイドが発売されるようになり、逆に枠連はその必要性がある9頭立て以上に限定して発売されることになりました。とりあえず、この改正は9頭立て以上のレースではこれまでと何も変わらないので、現状ではほとんどのレースで影響はありません。

 しかし、実はもうひとつ意外と気づかれていない改正がありました。それは、これまで単勝と複勝に上乗せされていた「特別給付金」の廃止です。もちろん、ただ廃止してしまっては、これまでより配当が割安になってしまいますので、その分を控除率自体を変化させることができるようにして、5%分を追加する形になっています。ですので、基本的には見た目は還元率は80%と変化が無いように見えますので、多分、それほど話題にもなっていなかったのだと思います。

 ですが、計算式をあらためて確認してみますと、実は、これまでは配当金と特別給付金の計算でそれぞれ10円未満の切り捨てが行なわれていたのが、改正後は、それらを加えてから切り捨てられるような形に変わっていますので、実際には、切り捨てられる額が減る可能性があります。もちろん2回の切捨てが1回になるかならないかの差ですから、その差は10円に過ぎませんが、100円台のような低配当域では10円の占める割合が大きくなりますので、その差はばかになりません。例えば、100円であれば、10円は10%に相当しますので、それがそのまま回収率に影響すればかなりの差になります。もちろん、そんな低配当は買わないという場合でも、理論的には、2回に1回の割合で+10円になりますので、継続していけば、低配当域に限らず結構な差になるはずです。特に複勝については、配当が3つありますし、基本的には低配当域の場合が多いので、この馬券への影響は相当なものが予想されます。

 この件については、すでに昨年からJRA-VANの開発者の掲示板やその他の掲示板でも一部で話題になっていましたが、実際にどうなるのかは新年の成績が出てみないと分からない状態で、半信半疑だったのですが、金杯の日のレースで結果が出ましたので一応報告いたします。

 とりあえず単勝だけですが、確定票数から確認しましたところ、どうやら切り捨て分は1回に変わっているようです。1月5日は東西で24レースありましたが、東の5レースと西の9レース、計14レースで+10円になっています。確率的にも多分こんなもんでしょう。ということで、低配当域ではかなり美味しい状態が発生している可能性が高いと言えそうです。ただ、計算結果が100円未満の場合は、100円に切り上げているわけですから、そのようなケースでは+10円は発生しません。まあ単勝ではほとんどありませんが、複勝ではありますので、複勝に関しましては、発生率は5割以下ということになりそうです。

 さて、これを馬券に生かせるかかどうか、馬券スタイルによりますが、単複のしかも+10円ですから、ほとんどの人にはあまり影響は無いのかもしれません。しかし、ひとつだけ確実に言えることは、他の馬券の配当の計算方法は変更されていないわですから、単勝と複勝のみがさらに優遇されることになったということです。


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今回の競馬競馬法改正について、BLITZさんに解説していただいて頭の固い私も理解
単複がさらに有利なんですか。【競馬は単】at 2005年01月08日 19:38