2005年04月22日

馬券サイドから見た皐月賞回顧

 遅ればせながら皐月賞の回顧をしようかと思いますが、レースの内容やディープインパクトの強さへの言及につきましては、もういたるところで行なわれていると思いますので、こちらでは、馬券という観点から皐月賞をかえりみたいと思います。

 予想の方はディープインパクトを1着軸に相手5頭へ流すものの、シックスセンスまで手が回らずにハズレ。ただ、そのときにも書きましたが、ディープインパクトの単勝は1.3倍だったにもかかわらず、この1頭軸流しの合成オッズは20点で3.6倍程度もあり、本命サイドの買い方としては十分に買えるレベルの馬券として成立しています。しかも、相手馬としては、2〜5番人気馬が含まれており、人気馬を嫌って期待値を意識的に上げているものでもありません。また、ハズレ馬券は所詮ハズレ馬券ですので、説得力を欠いているということであれば、例えば、ここにシックスセンスを含めた相手6頭とした場合、買い目は30点の増えますが、それでも合成オッズは3.4倍あり、購入できるレベルにあると言えます。ここで、例えば、馬連でディープインパクトから5点買ったとしますと、その合成オッズは、1.72倍となり、ちょっと手が出しにくいレベルになります(シックスセンスを加えると1.67倍)。また、馬単でも2.02倍(同1.96倍)と、ギリギリでしょうか。

 これは、単純に馬券の買い方の比較から言えば、3連単の1着軸流しの場合は、1着は固定されていますし、2・3着馬も相手馬として限定されています。馬連の場合は、1・2着が逆になっても良いわけですし、また、3着馬はどの馬でもかまいません。これを3連単で表現しますと、1着軸・2着5頭・3着総流しのフォーメーションと、この1・2着を入れ替えたフォーメーションの購入しているのと同じで、160点に相当します。それを20点まで絞ることによって、合成オッズが上がっているということです。もちろん20点よりも160点の方が当たりやすいことは明白ですが、ディープインパクトの2着は考えずらいということであれば、無駄な馬券も多いわけですし、たとえ2着になると考えた場合でも、ある特定の馬だけと予想できているのであれば、その目だけを3連単で加えれば無駄な馬券は省けます。

 ただ、通常のレースでは、この例のように、1着軸固定で2・3着に人気上位馬を全てピックアップしてしまいますと、合成オッズは単勝にかなり近づくというケースがほとんどなのですが、その点から見ますと、この皐月賞は少々異常と言えます。単勝1.3倍の馬に対して当初の1着軸流しの買い方で合成オッズが3.6倍もつくこと自体が少し異常ということです。これは、皐月賞が18頭立てだということと、G1レースだということが大きかったと思います。総流しだったりボックス、あるいはフォーメーション等のマークカードでの多点買いでは否応無く同一金額を購入することになりますし、また、PAT等でも、点数が多くなれば、高オッズの目は100円均一になるケースも多いはずです。この傾向は、頭数が増えて組合せ数が多いほど顕著になりますし、またG1レースの方がそのような買い方をする人も多くなると考えられますので、それらを考えれば、人気薄の目ほど本来想定されるオッズよりも買われている可能性が高く、結果的に人気サイドの目に甘くなるオッズがついてしまうということだと思います。これは、点数が多い3連単ならではの現象と言えます。ただ、ターゲット内等で表示される総流しやボックスの合成オッズでは、人気サイドの目と人気薄の目をトータルで計算しますので、それだけを見ただけでは簡単に違いに気づくことは難しいかもしれません。人気サイドの目だけを集めた場合と全体との比で知るのが一番なのですが、現状ではそのような指標はあませんので、今後何か表示可能かどうか検討したいと思います。

 こちらでも、過去に、3連単で相手を絞るのは、人気馬を切るケースが有効で、人気薄の馬を消す意味は点数を減らすくらいの意味しかないというようなことを書いたかと思いますが、このようなケースでは、人気薄馬を消すという作業だけでも、合成オッズがかなり上昇する可能性が高いわけで、個人的にもこの先の教訓としたいところです。


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・中山11R 皐月賞(G〓)[自信★★★★★] 予測指数ランキング(目安:89.4) 〓16アドマイヤジャパン100.2 〓14ディープインパクト 97.7 〓18ダンスインザモア  93.9 〓13ローゼンクロイツ  92.6 〓10シックスセンス   92.2 〓 9ダイワキングコン  91.6
馬券的回顧録 2005/04/17【[地]yamamoto_nao_1989の競馬って当たらなきゃだめ?】at 2005年04月22日 22:42